「お茶ってどれぐらいで腐るのだろう…」
「お茶は常温保存しても大丈夫だろうか…」
このような疑問をお持ちの方はいらっしゃいませんか?お茶は日本の食文化において欠かせない存在です。毎日飲む方や、家族全員が揃ってお茶を楽しむ家庭では、効率的にお茶を作り置きしておくことで、手軽においしいお茶を楽しめます。
しかし、作り置きしたお茶は保存方法を誤ると、すぐに劣化してしまうため、注意が必要です。今回は大正3年創業のほうじ茶専門店森乃園より、お茶を作り置きする方法や保存期間、そして腐敗を防ぐためのポイントについて詳しく解説します。普段からお茶を作り置きしているという方は、自分と家族の健康のために、ぜひ参考にしてくださいね。
お茶の作り置きについて
お茶を1Lや1.5Lの大きな容器で作れば、お茶を飲む度に淹れる必要がなくなり、効率は良くなります。そのため、特に家族全員でお茶を飲むご家庭では、お茶を作り置きする機会が多いことでしょう。
また、自宅で淹れたお茶を水筒に入れて、会社や学校に持ち歩くことで、外出先で飲み物を買わずに済むためとても経済的です。さらに、ご家庭でお茶を淹れる場合には、茶葉や水の量を調節することで、自分好みの濃さにできる点も、ペットボトルのお茶にない良い点と言えます。
作り置きしたお茶を常温保存した場合いつまで飲める?どれぐらいで腐る?
作り置きしたお茶を常温で保存する場合、当日中に可能な限り早く消費することをおすすめします。お茶は空気や光の影響を受けて短時間で状態が変化し、腐敗が進むだけでなく、時間の経過とともに少しずつ風味や味が劣っていくのです。
特に室温が20度以上の時季は菌が活発に繁殖する恐れがあるため、作り置きのお茶を常温で保存するべきではありません。真夏では、数時間常温放置しただけでも腐る可能性がありますので、注意しましょう。持ち歩きの際には保冷機能を持つ水筒を活用し、お茶を常温で持ち歩かないことをおすすめします。
お茶の腐敗は淹れ方の影響も受ける
お茶を常温で保存した時の日持ち期間は、お茶の淹れ方によって異なります。具体的には、水出ししたお茶よりも煮出したお茶の方が長持ちする可能性が高くなります。また、直接口をつけてしまったお茶は、より腐敗が進みやすくなります。お茶が腐るスピードは、温度のみでなくさまざまな影響を受けるということですね。
腐ったお茶の特徴とは?
腐ったお茶には、次のような特徴が表れることがあります。腐っている可能性があるお茶は、絶対に口にしないようにしましょう。
腐ったお茶の特徴1.味がおかしい
お茶が腐るとほかの食品同様に味に変化があり、酸味が生まれます。普段と味が違う、酸味がある、舌が痺れるような違和感があった時には、口にしてしまったお茶を吐き出して口をゆすぎましょう。その後、水を飲んで対処してください。
腐ったお茶の特徴2.いつもと違う臭いがする
見た目に変化はないものの、酸っぱい臭い、いつもと違う臭いがするお茶は、腐っている可能性が高いです。場合によっては、カビの臭いがすることもあるでしょう。
腐ったお茶の特徴3.何かが浮いている・ぬめりがある
お茶は腐敗しても見た目の変化が出にくいものですが、白っぽい浮遊物が確認できたり、ぬめりが生まれたりすることもあります。カビが発生して、浮遊物が浮いていれば誰でも危険だとわかるので、すぐに流してしまいましょう。
腐ったお茶を飲んだ時に起こり得る問題とは?
腐ったお茶の中で菌が繁殖していると、食中毒になる可能性があり、下痢・嘔吐・発熱などの症状があらわれます。症状がひどくない場合は脱水症状に注意しながら安静に過ごし、こまめに少量の水を飲むことが大切です。
作り置きのお茶を長持ちさせるためのポイントとは?
作り置きのお茶を腐らせないようにするためには、次のポイントを意識してください。正しい方法でお茶を作り置きすれば、おいしいお茶を楽しめますよ。
冷蔵庫で保存する
作り置きしたお茶は冷蔵庫で保存するべきです。冷蔵保存の場合は、煮出したお茶で3〜5日、水出しでも1〜2日の間保存できます。ただし、お茶は冷蔵庫に入れても緩やかに腐敗が進みます。冷蔵保存したからと言って、作り置きしたお茶を何週間も飲み続けられませんので、作り置きする量を調整しましょう。
直接口を付けて飲まない
口を付けて作り置きしたお茶を飲んでしまうと、口からお茶に雑菌が侵入して腐敗が進みやすい状態に陥ります。小さい容器でお茶を作り置きした場合でも、直接口を付けて飲まないようにしましょう。
容器をしっかり洗う
正しい方法でお茶を作り置きしても、容器が汚れたままであったり、前回使用したままで雑菌が付着した状態では意味がありません。お茶を作り置きする際には、毎回容器をしっかり洗って清潔な状態にしてください。容器内の雑菌や臭いが気になる時には、熱湯消毒をすると良いです。
作り置きのお茶を作る時に知っておくべきこととは?
続いて、お茶を作り置きする時に知っておくべきことを紹介します。安心して飲めるお茶を作るためにも、次のようなポイントを押さえておきましょう。
茶葉やお茶パックを入れっぱなしにしない
お茶を淹れた後の茶葉やお茶パックを水に浸けたままの状態にすると、菌のエサになる可能性がありますので、作り置きのお茶が好みの濃さになったタイミングで、茶葉・お茶パックを取り出してください。また、茶葉・お茶パックの入れ過ぎはお茶の味を悪くします。
作り置きのお茶を足さない
作り置きのお茶に、追加のお茶や水を足してはいけません。作り置きのお茶を常備したい時には、複数の容器を用意してください。飲み終えたまたは保存期間が過ぎたお茶は捨て、容器を清潔にしてから作り直します。
煮出しの場合は早く冷やす
煮出したお茶を冷蔵庫に入れる前に常温で冷やす方は多いです。しかし、多くの菌にとって30〜40度は最も繁殖しやすい温度であるため、その温度帯の時間を可能な限り短くするべきでしょう。
常温の室内に置いて、温度を下げる方法ではお茶が冷める前に菌が増えてしまいますので、氷水などを活用して、短時間でお茶を冷やしましょう。
ペットボトルのお茶はどのくらい保存できる?
未開封のペットボトルのお茶は、常温で保管した場合でも容器に記載された賞味期限まで安全に飲むことができます。一般的には、ペットボトルのお茶に設定されている賞味期限は半年〜1年程度です。ただし、開封後のペットボトルのお茶は冷蔵庫で保管しても2〜3日しか持ちません。
特にペットボトルに口を付けた場合には、当日中に消費してください。ペットボトル飲料に口を付けた場合は、お茶に限らず可能な限り早く飲み切ることが大切です。
お茶の種類ごとに痛みやすさが変わる?
お茶は種類により痛みやすさが異なり、抗菌作用を持つ「カテキン」を含むお茶は、他のお茶と比べて痛みにくいという特徴があります。例えば、緑茶や烏龍茶はカテキンが豊富であり、その他のお茶よりも比較的痛みにくいです。
それに対して、カテキンが含まれていない上に炭水化物が多い麦茶・コーン茶・黒豆茶などは劣化が早くなります。特にお茶の腐敗が心配だという方は、カテキンを含むお茶を選ぶと良いでしょう。
まとめ:常温保存のお茶は何日で腐る?作り置きの注意点について
いかがでしたか?今回の内容としては、
・作り置きしたお茶は、常温で保存すると短期間で腐敗が進むため、冷蔵保存が基本
・煮出したお茶は冷蔵保存で3〜5日、水出しのお茶は1〜2日が目安
・お茶を作り置きする際は、直接口をつけずに飲むことが重要
・作り置きのお茶を保存する容器は、毎回しっかり洗浄し、必要に応じて熱湯消毒を行うこと
・作り置きしたお茶に新しいお茶を足してはいけない
以上の点が重要なポイントでした。作り置きしたお茶は、保存方法に注意すれば長期間おいしく楽しむことができますが、常温での保存はお茶がすぐに腐る原因となるため、冷蔵保存するようにしましょう。
また、作り置きのお茶には直接口をつけない、容器を清潔に保つなどの基本的なルールを守ることが重要です。安心してお茶を楽しむためには、正しい保存方法と腐敗を防ぐポイントを押さえましょう。
創業から続く伝統の味をぜひご賞味ください
森乃園の自家焙煎ほうじ茶は、長い歴史に培われた技術と最新の工法を取り入れた一品です。厳選された茶葉を使い、焙煎職人が時間をかけて丁寧に仕上げたほうじ茶は、香ばしさと独特の甘みが特徴です。
茶葉の状態に合わせて、焙煎の温度や時間を細かく調整することで、他にはない深みのある味わいを実現しています。この伝統の味わいを、ぜひご自宅で心ゆくまでお楽しみください。