カテキンのデメリットとは?摂り過ぎには注意が必要?

 

カテキンはお茶に多く含まれる成分であり、抗菌作用や抗酸化作用などの多くの働きを持っています。しかし、カテキンの作用には、良い面のみでなく注意するべきポイントも存在するのです。特にカテキンの過剰摂取により、健康を害してしまう可能性もあることを知っておきましょう。 今回は大正3年創業のほうじ茶専門店森乃園より、カテキンを生活に取り入れるメリットやデメリット、過剰摂取の目安などを紹介していきます。

 

カテキンとは何か?

1929年に理化学研究所で発見されたカテキンはポリフェノールの一種であり、特に緑茶に多く含まれています。また、緑茶の渋み・苦味の主成分として知られ、いくつもの種類が存在します。 緑茶以外には、ココアや小豆などの食べ物にも含まれ、現在では健康をサポートする成分の一つとしても知られています。

 

カテキンが持つ嬉しい効果とは?

カテキンは、摂取することで多くの嬉しい効果が得られる成分です。続いて、カテキンを摂取するメリットについて説明します。以下より説明する作用が注目され、現在では「カテキンは健康に良い…」と考えられています。

 

抗酸化作用

カテキンには、細胞を酸化させてしまう活性酸素を除去する働きがあります。そのため、お茶を飲むことで体内の細胞が酸化したり、病気や老化が進む問題をカテキンによって防ぎ、健康と若々しさをサポートするのです。 具体的に、カテキンが無毒化可能な活性酸素の種類は、一重項酸素やスーパーオキシドなどになります。

 

コレステロールを下げる

カテキンは、食べ物のコレステロールを抑えて排出を促す働きがあります。体内の悪玉コレステロール、善玉コレステロールのバランスを整え、悪玉コレステロールを排出し、動脈硬化や脳梗塞などの問題を予防します。

 

血糖値の上昇を緩やかにする

カテキンは食後に血糖値が急激に上がるのを防ぐ作用があり、主に小腸での糖の吸収を抑制することによって働きます。 また、カテキンにはインスリンの働きを助ける効果もあり、血糖コントロールをサポートすることが知られています。これらの作用により、糖尿病予防や管理にも役立つ可能性が期待されています。

 

抗ウイルス作用

カテキンを摂取した体は、細胞にインフルエンザなどのウイルスが付着しにくい状態になります。そのため、細胞内でウイルスが増殖できず、風邪やインフルエンザへの感染を防ぎます。

 

肥満を予防する

継続的にカテキンを摂取すれば、肝臓の脂質代謝が高くなったり、エネルギー消費量を増やせるなどの効果が現れ、体が痩せやすく太りにくい状態になります。 特に内臓脂肪が多い方は消費エネルギーが少なくなりやすいため、積極的にカテキンを摂取するべきでしょう。

 

虫歯を防ぐ

カテキンは、虫歯の原因となるミュータンス菌の増殖を抑える作用があるため、継続的な摂取が虫歯予防につながります。

 

抗菌作用・殺菌作用

カテキンには、ウイルスのみでなく菌の増殖を抑える働きもあります。O-157やピロリ菌が繁殖しにくい環境を整えることで、食中毒や胃潰瘍などの病気の予防につながります。

 

ガン細胞の増殖を防ぐ

カテキンはガン細胞の抗突然変異抑制作用と増殖を防ぐ働きがあるとされ、ガンを予防する効果も期待できます。

 

消臭作用

カテキンには、口臭・体臭を少なくする働きがあります。カテキンの抗菌・殺菌・抗ウイルス作用は、嫌な臭いを吸収しさらに消臭することができるのです。このような理由から、カテキンを加えた餌を家畜に与えるケースもあるようです。

 

狭山茶

 

カテキンを摂取する上でのデメリットとは?

多くの嬉しい効果が得られるカテキンも、お茶を飲み過ぎることでデメリットが生まれてしまいます。続いて、カテキンを摂取する上でのデメリットについて見ていきましょう。

 

カテキンを摂取する上でのデメリット 1.鉄分の吸収が妨げられる

カテキンを過剰に摂取した場合、カテキンが結合してタンニンに変化し、体が鉄分を吸収することを阻害します。そのため、鉄欠乏性貧血の治療で鉄剤を服用している場合は、お茶の摂取を控えることが大切であると言えるでしょう。

 

カテキンを摂取する上でのデメリット 2.カフェインを摂取し過ぎることになる

カテキンを多く含む緑茶には、カフェインも含まれているため、カフェインの過剰摂取につながる可能性があります。カフェインを摂り過ぎると、以下のような不調を起こす場合があります。 ・震え ・不眠症 ・興奮 ・吐き気 ・めまい ・心拍数の増加 特に子供や妊娠中・授乳中の女性は、カフェインの摂取量を制限しなければいけません。

 

カテキンを摂取する上でのデメリット 3.シュウ酸の過剰摂取につながる

カテキン摂取のために緑茶を飲み過ぎると、カフェインのみでなく尿路結石や腎不全の原因となるシュウ酸を摂取し過ぎる傾向があります。

 

カテキンの摂取量上限とは?

カテキンの摂取量の上限は明らかになっていません。そのため、どの程度の量までカテキンを摂取して良いのかという基準がなく、自分の体調をみながら適切な摂取量を考えていく必要があります。 一般的には、緑茶や紅茶などを飲むことでカテキンの過剰摂取につながるケースは稀だと考えられています。また、飲み物からのカテキン摂取では、カテキンよりもカフェインやシュウ酸の摂取量に注意するべきです。

 

シュウ酸が少ないお茶を選択するという手もある

ほうじ茶はカテキンを含むお茶ですが、緑茶と比較してシュウ酸の含有量が少ないです。シュウ酸の過剰摂取に注意しながらカテキンを摂り入れたいと考えている方は、緑茶ではなくほうじ茶を選ぶと良いでしょう。

 

カテキンが多く含まれているお茶の種類は?

お茶により、カテキンが含まれる量は異なります。お茶を3つの種類に分類すると、発酵の工程がない不発酵茶である緑茶、茶葉が完全に発酵する前に発酵を止める半発酵茶に該当するウーロン茶、完全に茶葉を発酵させる紅茶に分かれます。カテキンは発酵の影響を受けるため、緑茶が最も多くのカテキンを含んでいます。

 

煎茶産地飲み比べ

 

カテキンを多く摂取できる緑茶の淹れ方

カテキンは、同じ緑茶でも淹れ方によって摂取できる量が変わります。本来緑茶は70〜80度の温度のお湯で40秒程度の抽出時間で淹れますが、お湯の温度が高く、そして抽出時間が長いほど多く抽出されるため、カテキンをより多く摂取したいと考えている方は、90度のお湯を使い60秒程度まで抽出時間を延ばすと良いでしょう。

 

カテキンを摂取するべきタイミングとは?

カテキンを飲むことで何らかの効果を期待する場合には、カテキンを摂取するタイミングも意識しましょう。なぜなら、カテキンは摂取後3時間程度で血中から消えてしまうためです。一度に多くのカテキンを摂取するのではなく、期待する効果に合わせたタイミングで口にしてください。

 

脂肪燃焼効果を期待する方は運動の1〜2時間前

カテキンにより脂肪燃焼を促したいと考えている方は、運動をする1〜2時間前にカテキンを摂取しましょう。カテキンの成分が血中に存在する状態で運動をすると、効率良く脂肪を燃やせます。

 

血糖値の上昇を抑えたい方は食前にカテキンを摂取

食事により血糖値の上昇を抑えたいと考えている方は、食前または食事中にカテキンを摂取しましょう。食事に含まれる糖の吸収を緩やかにできるため、血糖値の急上昇を予防可能です。

 

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カテキンの特性を活かした活用方法とは?

カテキンの抗菌・抗ウイルス・消臭作用などは、自分の体に取り入れるだけでなく普段の生活でも役に立ちます。この章では、カテキンの働きを活かす方法を紹介します。

 

除菌・抗菌作用を活用して水回りを掃除する

カテキンの抗菌作用は家の掃除にも活用できます。特に雑菌が繁殖しやすい水回りにカテキンを取り入れれば、普段から清潔な環境を保てるでしょう。具体的には、緑茶を飲んだ後の茶殻を出しパックや排水口ネットに入れ、そのままシンクなどの水回りを磨きます。 茶殻のカテキン成分はシンクの汚れを落とすだけでなく、シンクを除菌・抗菌できるのです。また、洗剤と違い手荒れのリスクが低く、使用済みの茶殻は生ゴミとして簡単に処分可能です。

 

消臭作用を活用して部屋の嫌な臭いを取り除く

茶殻は住まいの水回りのみでなく床や家具など他の箇所でも活用でき、除菌効果とともに住まいの気になる臭いを消臭する効果も得られます。不要になったタオルなどに茶殻を入れて絞ればOKですので、活用は簡単ですね。

 

まとめ:カテキンのデメリットとは?摂り過ぎには注意が必要?

いかがでしたか?今回の内容としては、

・カテキンには抗酸化作用、血糖値の上昇をゆるやかにする作用、コレステロールを下げる作用などがある

・カテキンを摂取する上でのデメリットとして、鉄分の吸収が妨げられたり、お茶を多く飲むことでシュウ酸やカフェインの過剰摂取につながることが挙げられる

・カテキンは発酵の影響を受けるため、緑茶が最も多くのカテキンを含んでいる

以上の点が重要なポイントでした。カテキンには嬉しい効果がたくさんありますが、大きなデメリットは特にありません。ですので、健康を意識される方はお茶を飲む習慣をつけてみてはいかがでしょうか?

 

大正3年から続く老舗の味をぜひ一度お試しください

森乃園の自家焙煎ほうじ茶は、創業以来守り続けてきた伝統の技と現代の技術を融合させ、極上の一杯をお届けします。当店のほうじ茶は、厳選された茶葉を使用し、焙煎職人が丁寧に焼き上げることで、ほうじ茶特有の香ばしさとまろやかな甘みを引き出しています。 焙煎の温度や時間は、茶葉の状態に応じて微調整され、その細やかな配慮が他では味わえない奥深い風味を生み出しています。心を込めて作られた一杯を、ぜひご家庭でゆったりと楽しんでください。

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