
「赤ちゃん番茶」というお茶を知っていますか?赤ちゃん番茶は赤ちゃんでも飲みやすい番茶として滋賀県で親しまれている昔ながらの番茶を指します。では、赤ちゃん番茶はどのような特徴があるのでしょうか? 今回は大正3年創業のほうじ茶専門店森乃園より、赤ちゃん番茶をテーマに、その特徴や、いつ頃から飲むことができるか?などを紹介していきますので、ぜひご覧ください。
赤ちゃん番茶とは?
赤ちゃん番茶は「赤ちゃんでも飲めるくらいカフェインレスな飲み物」として、昔から親しまれてきた滋賀県の郷土番茶です。独特の香ばしい香りとさっぱりとした味わいが特徴的であり、初めて番茶を飲む方や苦味・渋みが苦手な方にもおすすめです。 この独特な味わいと香りは、刈り取った茶葉を揉まずに乾燥させた後、釜で炒ることにより生まれます。
赤ちゃん番茶は「春番茶」が原料
9〜11月に摘み取る番茶は「秋番茶」、2〜3月に摘み取る番茶は「春番茶」と呼ばれており、大半の赤ちゃん番茶は春番茶で作られます。春番茶は寒い冬を越しているため、茶葉が分厚い・味が濃い・甘味を持つといった特徴があります。春番茶は収穫量が非常に少ないことから、赤ちゃん番茶は貴重なお茶として長く愛されています。
赤ちゃん番茶はいつから飲める?
麦茶は、離乳食が始まる頃から飲めるお茶として知られていますが、赤ちゃん番茶もその頃がお茶デビューとしての最適なタイミングとされています。 新生児までは母乳やミルクで栄養と水分補給ができるので、それで充分であるとされています。そのため、無理にお茶を飲ませる必要はないと思われますが、赤ちゃん番茶の多くの製品では「新生児に飲ませる場合は2倍程薄めて与えてください」という注意書きが書かれています。
赤ちゃん番茶の特徴とは?
続いて、赤ちゃん番茶の特徴について見ていきましょう。
ポリサッカライドを摂取できる
ポリサッカライドとは、緑茶に含まれる糖の分子が7つ以上結合した多糖類を指します。そして、このポリサッカライドは血糖値の上昇を抑えたり、体脂肪の燃焼をサポートする効果があるとされています。
カフェインの含有量が少ない
カフェインはコーヒーなどの飲み物に多く含まれる成分で、頭をクリアにしたり集中しやすくしたりする覚醒作用を持ちます。 適量の摂取なら眠気覚ましや疲労感の緩和に役立ちますが、過剰摂取をするとめまい・頭痛・興奮・不安・震えなどの問題が起こってしまいます。特に子供・妊婦・年配の方は、カフェインの過剰摂取に注意しなければいけません。 その点、赤ちゃん番茶にはほとんどカフェインが含まれておらず、赤ちゃんでも安心して口にできます。カフェインが苦手な方にも、赤ちゃん番茶がおすすめです。
苦味や渋味がなくさっぱりしている
お茶の苦味・渋味が苦手な方は少なくありません。特に赤ちゃんは舌が敏感であるため、赤ちゃん番茶のようなさっぱりとしたマイルドな味付けのお茶が適しています。赤ちゃん番茶は他の食材の邪魔をしないことから、食事中のお茶としてもおすすめです。
赤ちゃん番茶の淹れ方とは?
続いて、赤ちゃん番茶の淹れ方を見ていきましょう。
赤ちゃん番茶の水出しの方法
1リットルの水に10〜15g程度の番茶を入れ、その後冷蔵庫に入れて4時間待ちます。お茶が完成したら、茶葉を取り除いてください。また、赤ちゃんに飲ませる場合には、作ったお茶を薄めます。
赤ちゃん番茶をお湯で淹れる方法
赤ちゃん番茶をお湯で淹れる時には、大きめの急須または土瓶に10g程度の茶葉を入れてください。熱湯を注いで40秒〜1分程度してから湯呑みに注ぎましょう。 赤ちゃん番茶をやかんで煮出す場合は、2リットルの湯に対して15〜30gの茶葉を入れます。茶葉を入れてからはお茶を煮立たせずに浸けておいてください。
赤ちゃん番茶は水出しがおすすめの理由とは?
赤ちゃん番茶に含まれるポリサッカライドは、熱に弱い成分であるため、赤ちゃん番茶を煮立たせてしまうと、ポリサッカライドの効果を十分得られない恐れがあります。そのため、この成分に着目して飲まれる方は水出しで楽しむことをおすすめします。
赤ちゃん番茶を赤ちゃんに飲ませる時の注意点とは?
赤ちゃん番茶を赤ちゃんに飲ませる時には、次のような点に気を付けましょう。
赤ちゃん番茶は赤ちゃんの月齢に合わせて薄める
赤ちゃん番茶という名前から「そのまま赤ちゃんに飲ませて良いのではないか?」と考えてしまう方がいるようですが、赤ちゃんの内臓は未熟であるため、月齢に合わせてお茶を薄める必要があります。特に新生児に飲ませる場合には、お茶を2倍程度に薄めてください。
赤ちゃん番茶は人肌程度の温度で飲ませる
赤ちゃんに冷たい飲み物や温か過ぎる飲み物を飲ませてはいけません。赤ちゃんの内臓に負担をかけないために、0歳児のうちは人肌程度の温度の飲み物を用意してください。 赤ちゃん番茶も、人肌程度の温度で調整します。1歳を超えたら、少しずつ冷ため、温かめな飲み物を飲ませても良いです。ただし、赤ちゃんは敏感ですので、熱い飲み物には火傷の恐れがあり、冷た過ぎる飲み物は体を冷やしてしまうため、注意してくださいね。
赤ちゃん番茶以外の赤ちゃんにおすすめできる飲み物とは?
赤ちゃんにおすすめの飲み物は、赤ちゃん番茶以外にもあります。続いて、赤ちゃんに安心して与えられる飲み物について見ていきましょう。
湯冷し
水道水を沸騰させて不純物を取り除いたものを湯冷しと呼びます。湯冷しはどの月齢の赤ちゃんでも飲みやすく、簡単に水分補給ができます。
ほうじ茶
香ばしい香りが特徴的なほうじ茶も、赤ちゃん番茶と同じようにカフェインが少ないお茶であり、子供に飲ませやすいです。また、ほうじ茶には心と体をリラックスさせる成分も含まれています。 ほうじ茶は手に入りやすく万人受けするお茶であるため、保育園で提供しているところもあります。ほうじ茶を飲ませる際は、赤ちゃん番茶と同じように薄めてくださいね。
麦茶
麦茶はカフェインの含まれないお茶の一つであり、その他のお茶と同じく薄めることで赤ちゃんにも与えられます。ただし、大麦アレルギーや重度の小麦アレルギーの方は、麦茶でアレルギー症状が出てしまう可能性があるため注意が必要です。 赤ちゃんは何のアレルギーを持っているか分からないため、少量を飲ませて様子を見てから摂取量を増やしてくださいね。
まとめ:赤ちゃん番茶とは?いつ頃から飲むことができる?
いかがでしたか?今回の内容としては、
・赤ちゃん番茶は、滋賀県で親しまれているカフェインレスの番茶で、赤ちゃんでも飲みやすいお茶としておすすめ
・春番茶が使用され、春番茶は茶葉が厚く甘味があり、貴重なお茶として知られている
・赤ちゃん番茶は、麦茶と同様に離乳食の頃から飲ませることができる
・赤ちゃん番茶は、カフェインがほとんど含まれず、さっぱりした味わいが特徴
以上の点が重要なポイントでした。赤ちゃんに飲ませるお茶を探されている方は、今回紹介した赤ちゃん番茶やほうじ茶を検討されてみてはいかがでしょうか?
老若男女問わず愛される森乃園のお茶
自家焙煎の技術で香り高いほうじ茶を提供する森乃園。老若男女問わず、多くの方々に愛されてきました。カフェインを控えたい方や、リラックスを求める方にもおすすめ。世代を超えて楽しめる味わいを、ぜひご家庭でお試しください。