貧血とお茶の関係について~タンニンの少ないお茶とは?~

 

「貧血の方はお茶をたくさん飲んではいけない」と聞いたことはありますか?煎茶などに含まれるタンニン・カテキンには鉄分を阻害する働きがあり、貧血を悪化させる可能性があるとされています。 しかし、貧血気味の方全員が「お茶を飲んではいけない」とは、言い切れないことを知っておきましょう。 今回は大正3年創業のほうじ茶専門店森乃園より、貧血とお茶の関係をテーマにお届けしていきます。貧血の方でも飲みやすいタンニンが少ないお茶も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

 

貧血とは?

貧血は立ちくらみを起こす状態をイメージする方が多いでしょうが、そもそも貧血というのは血液の成分である赤血球中の「ヘモグロビン」の濃度が低下した状態を指します。 具体的には、赤血球中のヘモグロビン濃度が、成人男性なら13g/dL未満、成人女性は12g/dL未満の場合を貧血と診断し、現在日本では、10人に1人以上の男女が貧血であるとされています。

貧血の症状

貧血の症状には、次のようなものがあります。

・頭痛 ・眠気 ・息切れ ・立ちくらみ ・めまい ・動悸 ・倦怠感 ・耳鳴り ・集中力の低下 ・味覚障害

 

貧血が起こる原因とは?

続いて、貧血が起こる原因について見ていきましょう。

鉄などの栄養素の不足

貧血の原因として一番多いものは「鉄欠乏症貧血」であり、文字通り鉄分の不足によって貧血が引き起こされるものを指します。赤血球中のヘモグロビンは鉄から作られることから、鉄が不足すればヘモグロビンが作れなくなってしまいます。 また、ビタミンB12や葉酸はヘモグロビンの生成をサポートする栄養素であり、貧血の予防に役立つとされています。特にダイエットをする方が増えた現在では、貧血に悩む方も増加しています。

妊娠中・産後の鉄分不足

妊娠中の女性の体は、母体よりも胎児に鉄分を優先して送り込みます。また、産後の授乳中は鉄分が母乳として排出されるため、母体の鉄分が不足しやすい状態が続きます。 このような理由から、妊娠中・産後の女性は意識的に普段より多くの鉄分を摂取しなければいけません。また、妊娠中の女性が鉄分不足に陥ると、胎児の健康に悪い影響が出る可能性があるとされています。

生理やケガが理由の出血

女性は生理期間中に約20〜140mlもの血液を失います。そして、経血と一緒に鉄分が失われるため、貧血になりやすい傾向があります。生理中に立ちくらみが起こる場合もあるのが、このためです。また、ケガや病気が原因で継続して血液を失っている方も、同じような理由から貧血になりやすくなってしまいます。

食生活の乱れ

過度なダイエットや食事制限、食生活の乱れは栄養バランスが乱れた結果によって鉄不足や鉄分の吸収悪化を引き起こし、貧血になる場合もあります。過度なダイエットは、貧血だけでなく基礎代謝の低下や免疫力の低下なども引き起こします。

 

貧血にお茶が良くないと言われる理由と対策とは?

「貧血の方にお茶は良くない」と言われる理由は、お茶に含まれるタンニンが鉄と結合して鉄分の吸収を阻害すると考えられているためです。 しかし、鉄の吸収には、他にもさまざまな要因が関わっていますし、鉄剤を飲まれている場合でも鉄剤には多くの鉄が含まれているので、飲み過ぎなければ多少吸収が悪くなっても、効き目はあまり変わらないとも言われています。 しかし、貧血が心配だと感じる方のために、貧血の方でもお茶を楽しむ方法を紹介します。

食事以外の時間にお茶を飲む

貧血が心配な方は食事中や食事前後はタンニンを多く含む緑茶や紅茶の摂取は控え、もし食事に合わせて飲む場合は薄める。または、食事の時間ではなく休憩時にお茶を飲むようにしましょう。お茶が好きな方は、お茶を飲むタイミングを考えてみると良いということですね。

タンニンが少ないお茶を選ぶ

前項で、お茶を薄める方法をお伝えしましたが、そもそもタンニンの少ないお茶を選ぶというのも一つの手です。タンニンの少ない具体的なお茶は後ほど詳しくご説明します。また、水から沸かしてお茶を作る場合は、鉄瓶を利用すると微量の鉄分がお湯に溶け出します。

 

お茶の代表的な成分であるタンニン・カテキンとは何か?

鉄分の吸収を妨げる栄養素であるタンニンとは、どのような成分なのでしょうか?続いて、タンニンについて見ていきましょう。

タンニン・カテキンは同じ成分のことを指す

タンニンとカテキンはほぼ同じ成分のことを指します。お茶に含まれるタンニンの85%以上はカテキンに属していますので、タンニンと言えばカテキンであるともいえます。タンニンはお茶の渋み成分として古くから知られており、お茶の味のベースになっています。

タンニン・カテキンは多くの健康成分を持つ

タンニン・カテキンは、非常に多くの健康作用を持つ栄養素です。そのため、「カテキン配合」を強調した健康食品が数多く流通しています。

 

貧血の方でも飲みやすいお茶とは?

貧血に悩んでいる方は、タンニンの含有量が少ないお茶を飲むと良いとお伝えしました。続いて、こちらではタンニンが少なめのお茶を紹介します。

ほうじ茶

ほうじ茶は煎茶や玉露と比較して、タンニンの含有量が少ないお茶の一つです。具体的には、お茶の抽出液100ml中に対して、ほうじ茶は40mg・煎茶には70mg程のカテキンが含まれています。 また、ほうじ茶はカフェインの含有量も少なく、香ばしい独特の香りによるリラックス効果が期待できることから、病院や保育園でも用いられることがあります。苦味や渋味が少ないさっぱりとした風味であり、誰にでも飲みやすいのが特徴です。

低カフェインの極上ほうじ茶

 

ルイボスティー

ルイボスティーはタンニンがほとんど含まないお茶として知られており、妊娠中の女性でも安心して楽しめます。 ポリフェノールやミネラルなどの栄養素が豊富に摂取可能なことから、女性に嬉しい効果が期待できるお茶だと言えるでしょう。自然な甘味が特徴的です。

ルイボスほうじ茶

 

麦茶

麦茶は麦が原材料のお茶であり、タンニンが含まれていないため、貧血に栄養を与えることはないとされています。 麦茶と言えば暑い季節は特に常備茶として利用されている方も多いかと思いますが、よく冷えた麦茶を飲み過ぎると、体が冷えてしまう場合もありますので、その点は注意してくださいね。

 

まとめ:貧血とお茶の関係について~タンニンの少ないお茶とは?~

いかがでしたか?今回の内容としては、

・貧血というのは血液の成分である赤血球中の「ヘモグロビン」の濃度が低下した状態である

 ・鉄分の不足によって貧血が引き起こされる

・貧血が心配という方はお茶を薄めて飲んだりタンニンの少ないお茶を選ぶと良い

・タンニンが少ないお茶にはほうじ茶やルイボスティーなどがある

以上の点が重要なポイントでした。貧血とお茶の関係としては、タンニンという成分が貧血に影響してきますので「お茶が飲みたい…でも貧血が気になる…」という方は今回紹介したお茶を取り入れてみてはいかがでしょうか?

 

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