お祝いの贈り物を選ぶ際、何を贈るべきか迷うことはありませんか?特に伝統的な贈り物である「お茶」は、その縁起の良さや日本文化に根ざした深い意味合いから、多くの方に喜ばれる選択肢です。しかし、お茶が仏事にも使われることから「タブーなのでは?」と心配される方もいるでしょう。
今回は大正3年創業のほうじ茶専門店森乃園より、お茶を贈り物にすることがタブーかどうかの真相と、お茶を贈る際に気を付けるべきマナーや選び方のポイントについて詳しく解説します。
お茶は贈り物としてタブー?
お茶は弔事で使われることが多く、贈り物として不適切とされることがありますが、必ずしもそうではありません。そして、相手の好みや文化をよく理解した上で、お茶を贈ることは思いやりの表現となります。
例えば、縁起を担ぐ地域ではお茶が喜ばれることもありますし、弔事を想起させないように工夫されたパッケージのものも増え、贈り物としての選択肢が広がっています。お茶はその贈り方や工夫によって、弔事に限らず多くのシーンで愛されるギフトとなり得るのです。
お茶が贈り物として縁起が良いと言われる理由
お茶にはおめでたい意味や長寿の象徴が含まれており、地域によっては結納品の一つとして水引で飾られたお茶が用いられることもあります。また、現代ではおしゃれな茶筒や高級茶葉がギフトとして喜ばれることが多く、特にお茶好きの方には喜ばれる贈り物として適しています。続いて、お茶が縁起の良い飲み物だと言われる理由について見ていきましょう。
お茶が縁起が良い理由 1.「お芽出たい」=「おめでたい」という意味がある
お茶の葉は摘み取った後に新芽が出てきます。この常緑樹の特性が「お芽出たい」=「おめでたい」と言われ、お祝い事にぴったりだと考えられています。
お茶が縁起が良い理由 2.嫁いだ家に根付くという意味がある
お茶の木は植え替えが難しいことから、「嫁ぎ先に根付く=一生添い遂げる」という意味と願いを込め、結納の品として扱う地域もあります。
お茶が縁起が良い理由 3.長寿という意味も持つ
茶という漢字を分解して、「十」「十」と「八」「八」と表した上で足し算をすると108になります。そのため、108歳のお祝いを「茶寿」と呼び、お茶には長寿を祝う意味もあります。
お茶を贈り物として選ぶ時の注意点とマナーとは?
続いて、お茶を贈り物として選ぶ時に、守るべきマナーと注意点を説明します。
お茶を贈り物として選ぶ時の注意点 1.華やかな包装にする
緑茶は葬儀や香典返しなどで使われる機会があることから、包装の雰囲気次第で仏事のイメージが強くなってしまうため、華やかな包装や高級感のある包装を選ぶと良いでしょう。
お茶を贈り物として選ぶ時の注意点 2.メッセージを添える
贈り物に一言メッセージを添えると、受け取る相手にお祝いの気持ちが伝わりやすくなります。メッセージは短いもので構いませんので、相手を祝福する気持ちを贈り物と一緒にすると、喜んでくれるでしょう。
お茶を贈り物として選ぶ時の注意点 3.地域特有の慣習を確認しておく
お茶に限らず、贈り物は送り先の地域特有の慣習に合わせる必要があります。地域によっては、選択するお茶の種類や包装に何らかの文化的背景が絡む可能性が考えられます。
贈り物のお茶を選ぶ時のポイントとは?
贈り物のお茶を選ぶ時には、次のようなポイントを意識しましょう。自分の基準のみで商品選びをせずに、相手にぴったりのお茶を探すことが大切です。
お茶を贈り物として選ぶ時のポイント 1.相手との関係性から予算を決めていく
贈り物を選ぶ時は、相手との関係性を考えて予算を決めることからスタートします。
お祝いの相場は、以下を参考にしてください。
・手土産 1,000円〜2,000円
・友人・知人 3,000円〜5,000円
・仕事上の付き合いの方 5,000円〜1万円
・結婚祝い 5,000円〜1万円
・出産祝い 5,000円〜1万円
相場よりも高額な贈り物をすると、気を遣わせてしまう可能性がありますので、適切な予算を決定した上で贈り物選びを進めましょう。
お茶を贈り物として選ぶ時のポイント 2.相手が好きなお茶は何か考えてみる
お茶の好みは人それぞれ異なるものです。例えば、紅茶好きな方や緑茶が好きな方、苦手なお茶がある方もいるでしょう。そのため、普段相手が口にしている飲み物を参考にしてみてはいかがでしょうか。
お茶を贈り物として選ぶ時のポイント 3.相手のライフスタイルに合わせた商品を探す
お茶にはリーフタイプやティーバック、個包装などがありますので、相手のライフスタイルや家族構成に合わせて、お茶を選んでください。例えば、若い方は急須を持っていない可能性を考えて、ティーパックのものを選ぶ、一人暮らしの方には一袋の内容量が多い商品を選ばない、などの配慮が必要です。
ほうじ茶は贈り物に適したお茶
お茶の贈り物として、ほうじ茶はいかがでしょうか。続いて、ほうじ茶が贈り物に適したお茶である理由を紹介します。
ほうじ茶が贈り物に適している理由 1.苦味が少なく誰でも飲みやすい
ほうじ茶は焙じる過程でお茶の苦味成分が飛ぶため、他のお茶と比較して苦味や渋みが少なくなります。お子様やお茶の苦味、渋みが苦手な方でも飲みやすいお茶だと言えるでしょう。
ほうじ茶が贈り物に適している理由 2.健康に気を遣っている方でも飲める
ほうじ茶はカフェインが少なく、リラックス効果や血流を良くする効果を持つお茶です。健康に気を使い飲み物を選んでいる方でも安心して楽しめるため、相手の健康を配慮するという気持ちがこもった贈り物になります。
ほうじ茶が贈り物に適している理由 3.さまざまな楽しみ方がある
ほうじ茶は急須で入れるお湯だしのみでなく、ミルクを混ぜてほうじ茶ラテにしたり水出しして水分補給に活用したりするなど、さまざまな飲み方があります。そのため、贈り物を受け取った相手が自分のライフスタイルや好みに合わせて、自由に活用できると言えます。
お祝いの贈り物にタブーなものとは?
最後に、お祝いの時の贈り物として適していないと言われることがあるものを紹介します。
櫛(くし)
髪の毛に使う櫛は、くしという言葉が「死」や「苦」を連想するため、お祝いの贈り物には適していないとされています。
刃物・割れ物
結婚のお祝いでは「切れる」「割れる」を連想させるために、刃物や割れ物の贈り物を避けるべきだと考えられています。ただし、陶器は「増える」刃物は「切り開く」と縁起をかつぐ方もいることから、必ずしも避けるべき品物であるとは言えないようです。
火に関係するもの
特に開店・新築などのお祝いでは、火事を連想させる火に関係する品を避けるべきとされており、例えば、コンロ・ストーブといったものが挙げられます。
直接身につけるもの
目上の人には、靴下・靴・履き物など直接身につけるものを贈るべきではありません。履き物には「より勤勉に」という意味があり、靴下や靴は「踏みつける」ものです。実用的ではありますが、相手からの希望がない限りは避けた方が良いでしょう。
まとめ:お祝いに「お茶の贈り物」はタブー?贈る際のマナーも紹介!
いかがでしたか?今回の内容としては、
・お茶は贈り物に適しており、タブー視する必要はない
・「お芽出たい」や「長寿」の意味を持ち、縁起の良い贈り物として適している
・相手の好きなお茶や、ティーバッグや個包装など相手の生活スタイルに合った商品を選ぶこと
以上の点が重要なポイントでした。お茶はマナーを守りながら選ぶことで、喜ばれる素敵な贈り物になります。贈り物をどうしようかな…と悩まれていた方がいましたら、お茶を検討してみてはいかがでしょうか。
お茶の贈り物は森乃園をご利用ください
お茶の贈り物には、森乃園の極上ほうじ茶をぜひご利用ください。特上ほうじ茶や棒ほうじ茶とのギフトセットもご用意しており、茶葉タイプやティーバッグタイプからお選びいただけます。心を込めた贈り物として、日常のひとときを特別に彩るお茶をお届けします。