お茶は日本の食文化に深く根付いた飲み物であり、日常的に親しまれています。しかし、同じ「お茶」といっても、緑茶やほうじ茶など種類によって含まれる成分は異なります。そのため、健康効果を意識してお茶を飲む場合は、それぞれの成分と期待できる効果を知っておくことが大切です。
今回は大正3年創業のほうじ茶専門店森乃園より、緑茶とほうじ茶に含まれる成分とその働きについて詳しく解説し、どのように生活に取り入れると良いのかを紹介します。
お茶は薬として扱われていた
中国では昔からお茶を解毒薬として用いてきました。日本にお茶が渡った頃にはお茶は非常に貴重な存在であり、1211年に書かれた「喫茶養生記」では、「茶は養生の仙薬なり、延命の妙術なり」と記されているのです。このように、お茶に含まれる健康成分は昔から知れ渡っていたと言えるでしょう。
緑茶に含まれる主な成分について
緑茶は茶葉を発酵させずに作るお茶の総称です。緑茶には、玉露・煎茶・抹茶・番茶・かぶせ茶などが含まれます。つまり、普段から口にするお茶の大半は緑茶であると考えても良いでしょう。
緑茶には、以下のような成分が含まれます。
・カテキン ・カフェイン ・テアニン ・ミネラル ・ビタミン類 ・r-アミノ酪酸
カテキン
お茶に含まれるカテキンには中性脂肪を下げたり、体の脂肪を燃やす作用があります。さらにお茶はカロリーが非常に低いことから、ダイエット中に飲む飲み物として適しています。 また、カテキンには、食中毒の原因となる病原菌や虫歯の原因となる菌、ウイルスなどに対して、抗菌・抗ウイルス作用があります。 そのため、普段からお茶を飲みながら食事をするだけで、そのようなリスクを抑えられると言って良いでしょう。さらに、飲み終わったお茶の茶殻を使ってシンクやまな板などの掃除をすることで、キッチンを衛生的な環境に保てます。
ミネラル
本来であれば人間は弱アルカリ性に保たれていますが、普段から肉・魚・卵・米などの酸性の食品を口にするため、体が酸性に傾きやすくなります。緑茶からアルカリ性であるミネラルを摂取することで、体の酸性化を防げるでしょう。 緑茶には、カリウム・ナトリウム・マンガン・カルシウム・銅・フッ素・亜鉛・セレンなどの豊富なミネラルが含まれています。
カフェイン
カフェインは筋肉や神経を刺激して疲労感を和らげ、眠気を覚ましたり集中力を向上させたりする効果があります。このような理由から、カフェインを仕事中・勉強中に飲む方は多いでしょう。 また、緑茶にはコーヒーやエナジードリンクのような多量のカフェインは含まれていないため、カフェインを摂取し過ぎる可能性は低いです。
テアニン
テアニンは緑茶特有のアミノ酸であり、旨味や甘味のもとになる成分です。このテアニンにはリラックス効果があり、ストレス軽減や睡眠の質向上に役立ちます。カフェインとともに摂取することで、覚醒しながらもリラックスした状態を保つことができるため、仕事や勉強中にも適した飲み物と言えます。
ほうじ茶に含まれる主な成分と期待できる効果とは?
ほうじ茶は緑茶の種類の一つですが、茶葉を焙煎して作られるという特徴があります。そのため、ほうじ茶は緑茶と似た成分を持ちながら、さらに別の健康成分も含んでいるのです。 また、ほうじ茶は苦味や渋みが少ないことから、誰にでも飲みやすいお茶として幅広い世代に愛されています。
ほうじ茶に含まれる代表的な成分
ほうじ茶に含まれる代表的な成分は、緑茶のものと似ています。
・カテキン ・カフェイン ・テアニン ・タンニン ・ピラジン ・ゲラニオール
ピラジン
ほうじ茶の香ばしい香りのもとであるピラジンには、心と体をリラックスさせる効果があります。特に温かいほうじ茶を飲めば、部屋中が香ばしい香りに包まれるでしょう。そのため、ほうじ茶は就寝前のリラックスタイムに飲むお茶や休憩中に口にするお茶として使いやすいです。 また、ピラジンにはリラックス効果以外に、血管を広げて血流を良くする働きもあります。ほうじ茶を飲んだ後に体がポカポカして感じるのは、ピラジンの作用の一つです。
タンニン
ほうじ茶にはタンニンという渋み成分が含まれていますが、焙煎によってその刺激が和らぐため、胃に優しいお茶として知られています。胃が弱い人や食後にさっぱりしたいときに適した飲み物です。
カフェインが少ない
ほうじ茶は焙煎の過程でカフェインの一部が分解されるため、緑茶よりもカフェイン含有量が少なくなります。そのため、就寝前や子ども、高齢者でも安心して飲むことができます。
お茶を飲むことで得られる健康効果
緑茶やほうじ茶に含まれる成分の働きを踏まえると、以下のような健康効果が期待できます。
・抗酸化作用:カテキンが活性酸素を抑え、老化や生活習慣病を予防、サポート
・リラックス効果:テアニンやピラジンの働きでストレスを和らげる
・脂肪燃焼:カフェインが脂肪燃焼を助け、ダイエットをサポートする
・口臭予防:カテキンの抗菌作用が口臭の原因菌を抑える
・血流促進:ピラジンが血行を良くし、冷え性改善をサポート
・胃に優しい:ほうじ茶は刺激が少なく、胃への負担を軽減する
お茶の種類によって成分や効果が異なるため、目的に応じて適切なお茶を選ぶことで、より効果的に健康をサポートできます。普段の生活にお茶を取り入れ、心身の健康維持に役立ててみてはいかがでしょうか。
お茶の栄養を最後までしっかりいただくためには?
お茶の栄養をしっかり摂取するためには、お茶の種類に合わせた方法でお茶を淹れることが大切です。また、急須に入れたお湯を最後の一滴まで湯呑みに注ぐようにすると、1杯のお茶から得られる栄養成分が増えるだけでなく、お茶本来の味も楽しめます。
まとめ:お茶に含まれる成分は?~ほうじ茶・緑茶~
いかがでしたか?今回の内容としては、
・緑茶にはカテキンやカフェイン、テアニンなどが含まれ、抗酸化作用やリラックス効果が期待できる
・ほうじ茶は焙煎されているためカフェインが少なく、胃に優しくリラックス効果も高い ・カテキンの抗菌作用によって、食中毒予防や口臭対策にも役立つ
・お茶の栄養を最大限に活かすには、適切な淹れ方をし、最後の一滴までしっかり注ぐことが大切
以上の点が重要なポイントでした。お茶は単なる飲み物ではなく、健康維持にも役立つ素晴らしい存在です。自分に合ったお茶を選び、毎日の生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。
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